今年も増加傾向ー令和6年度「過労死等の労災補償状況」が公表されました
- AKI IMAIZUMI
- 6月26日
- 読了時間: 2分

厚生労働省より、令和6年度「過労死等の労災補償状況」が公表されました。
業務災害に係る精神障害の請求、決定及び支給決定件数は、また増加しました。
私が気になるのは、具体的な出来事として、パワーハラスメント、そして、対人関係(上司・同僚とのトラブル、顧客や取引先、施設利用者等から著しい迷惑行為を受けた)は増加しており、特に上司とのトラブルは、令和5年度の599件から953件に増えていることです。
人と人の間で起きること──根底にある「コミュニケーションの壁」
精神障害に至るまでには、さまざまな段階があります。その中で、パワーハラスメントや対人関係(上司・同僚、顧客や取引先とのトラブル)は、大きな心理的負荷となります。
しかし、そのような事態になる前に、打てる手は本当に無かったのでしょうか?
誰かに話すことで、少しでも気持ちを整理できたかもしれない
周囲の人が声をかけていれば、事態の進行を防げたかもしれない
「辞める」という選択肢も含めて、別の道を模索できた可能性もある
会社で起こる問題は、相談窓口を利用すると「大事になるのでは」とためらいがちです。
また、同僚には話せる範囲が限られ、家族や友人にも「心配をかけたくない」という思いから話せないことも多いでしょう。
今こそ、外部相談窓口を活用してほしい
だからこそ、社外や公的な相談窓口の存在をもっと活用してほしいと思います。
組織とは人の集まりです。意見が合わない、コミュニケーションが取りづらい──
そんな状況はどこにでもあります。
しかし、業務中に起こるトラブルを「個人間の問題」として放置せず、早期に介入することが、大切な人財を失わないための一歩になるのです。
「相談窓口を利用してくれたらいいな・・・」と祈るだけでなく、
外部のカウンセラーなど第三者が当事者双方の話を聞く機会を会社側で設定することから始めてみませんか?
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