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その『困った』、誰が解決していますか?〜中小企業のIT・AI人材不足という見えない危機〜
月曜日の朝、9時15分。製造業を営む佐藤社長の携帯電話が鳴った。 「社長、すみません。パソコンが動かなくなって...営業資料が開けないんです」 営業担当の田中からだ。今日は午後から大口顧客との商談が控えている。その提案資料が開けないという。昨日までは普通に動いていたはずなのに。 佐藤社長は予定していた銀行との打ち合わせを急遽リスケし、会社に戻った。田中のパソコンの前に座り、再起動を試す。変わらない。ケーブルを確認する。問題ない。スマホで「パソコン 起動しない 対処法」と検索し、表示された手順を一つずつ試していく。 気づけば2時間が経過していた。結局、近所のパソコン修理店に持ち込むことになり、修理完了は明日以降。田中の商談は延期せざるを得なくなった。佐藤社長の午前中の予定は全て吹き飛び、銀行からは「また今度」と冷たい返事。 「たかがパソコン一台で、なんでこんなことに...」 佐藤社長は深いため息をついた。こういうことが、月に2回、3回と起きている。そのたびに、経営者である自分が、パソコン修理係になっている。 〇社長が、IT作業員になっている...

吉田 薫
13 分前読了時間: 8分


F1から学ぶ組織改革の本質:レッドブル崩壊とマクラーレン復活が教える「属人経営」の終焉
〇F1を見ていますか? それ、最高のビジネス教材ですよ 正直に言おう。私はF1が大好きだ。でも、ただの「車好き」として見ているわけじゃない。DXコンサルタントとして、中小企業の組織改革を支援する立場として、F1ほど優れた「組織経営の教科書」はないと確信している。 考えてみてほしい。F1チームは年間予算200億円超、スタッフ1000人以上を抱える巨大組織だ。そして何より重要なのは、2週間ごとに「 決算発表 」があるという点だ。グランプリの順位という形で、組織の実力が容赦なく数字で示される。言い訳は通用しない。「来年こそは」は許されない。毎レース、全世界に向けて結果が公表される。 これほど厳しいビジネス環境が他にあるだろうか? だからこそ、F1で起きている組織の盛衰は、私たちビジネスマンにとって最高の教材なのだ。 そして今、F1では信じられないことが起きている。2023年まで「最強」と言われたレッドブルが、たった1年で崩壊したのだ。 〇2024年の衝撃:「無敵艦隊」が沈んだ 2023年のレッドブルは本当に強かった。23戦中21勝。マックス・フェルスタ

吉田 薫
2 日前読了時間: 12分


230年前の江戸に、中小企業の勝ち筋があった~大河ドラマ『べらぼう』蔦屋重三郎に学ぶ、3つの発想転換
「これ、Amazonじゃん!」 2025年大河ドラマ『べらぼう』、見てますか? 先週、クライアントの製造業経営者とこのドラマの話になったんです。そしたら彼が突然こう言いました。 「これ、完全にAmazonじゃないですか」 主人公の蔦屋重三郎。江戸時代の本屋さん…いや、正確には「版元」という出版業者です。 「蔦屋って、自分で本を書いてないんですよ。絵師を集めて、作家を育てて、書店をネットワーク化して。完全にプラットフォームビジネスじゃないですか!」 その瞬間、私も気づきました。蔦屋重三郎がやっていることって、現代のビジネスモデルそのものだ。しかも230年前に。 DXコンサルタントとして中小企業の経営改革を支援してきた私が、江戸時代の本屋さんから学ぶことになるとは。 でも、学びました。しかも、めちゃくちゃ実践的な内容でした。 今日は、中小企業が今すぐ使える「蔦屋流・発想転換の技術」を3つに絞ってお話しします。 〇発想転換1:「何を売るか」より「何をつなぐか」 本屋なのに、本を売らない? 蔦屋重三郎を「本屋の主人」だと思ってる人、多いですよね。違うんで

吉田 薫
11月19日読了時間: 9分


ChatGPTで『考えなくなった』社員をどう育てるか
〇AI導入で生産性が下がった企業の共通点 「ChatGPT導入後、若手の企画書が明らかに劣化しました」 ある製造業の人事部長が、打ち合わせの最後にぽつりとこう打ち明けました。AIツールを全社導入して3ヶ月。当初は業務効率化を期待していたのに、むしろ若手社員の「考える力」が急激に低下しているというのです。 「提案書はそれっぽく整っているんです。でも、自社の状況をまったく理解していない。質問すると『 ChatGPTがそう言ったので 』と答える。過去のデータや事例を調べることもしなくなった」 人事部長の表情は暗く、私に問いかけました。「便利なはずのツールが、社員をダメにしているんでしょうか…」 実は、この悩みを抱えている企業は少なくありません。しかし同時に、ChatGPT導入後に「生産性が3倍になった」と喜んでいる企業もあるのです。 同じツールを使っているのに、なぜここまで差がつくのか? 答えは意外なところにありました。それは「 何を聞いているか 」です。 〇対照的な2人の社員 その製造業の企業で、私は興味深い観察をしました。同じ課題に取り組んだ2人の

吉田 薫
11月18日読了時間: 11分


私が出会ったメンタルヘルス対策と経営の融合エピソード2025 担当者が経営層を動かし、経営層が社員を支える
今年も残りわずかとなりました。この一年、様々な組織の皆さまと関わる中で、「人の想いが組織を変える瞬間」に何度も立ち会うことができました。 その中でも、特に印象に残った2つのエピソードをご紹介します。 ■ 若手人事担当者が“あきらめずに動き続ける”からこそ、経営層が動いた 1つ目は、ある企業の20代人事担当者の事例です。数年前からメンタルヘルスケア対策をご支援している企業で、その担当者さまは人事労務業務の一環としてこの領域を任されていました。 初めてお会いしたのは、ストレスチェックの集団分析結果をご報告した時のこと。転職して間もないにもかかわらず、会議では誰よりも熱心に質問を重ね、後日、改善策を即座に検討して実行する真摯さと行動力が強く印象に残りました。 それから数年。担当者さまは多忙な日々の中でも専門知識を学びながら施策を継続的にブラッシュアップしてきました。 現在では、遠隔地の社員にも気を配り、様々な視点から社員の状況を把握して、変化に気づけば自ら声をかけ、必要に応じてカウンセラーや産業医につなぎ、その後のフォローも丁寧に行っています。...

AKI IMAIZUMI
11月16日読了時間: 4分


F1最速のピット作業で12秒もかかった「ありえないミス」の真相
なぜ世界最高峰のメカニックが「平凡なサラリーマン」になってしまうのか 〇あなたの職場にもいませんか?「やる気を失った優秀な人」 2025年10月26日、F1メキシコGP。レッドブルレーシングで信じられないことが起きました。 通常2.5秒で終わるタイヤ交換に、なんと 12秒 もかかったのです。しかも、ミスをしたのは世界最高峰のメカニックたち。年収数千万円、世界中から選ばれたエリート集団です。 「 プロがそんなミスをするはずがない 」 そう思うかもしれません。でも、これ、実はあなたの会社でも起きている現象なんです。 「昔はバリバリ働いていたのに、最近は最低限の仕事しかしないAさん」 「企画力があったのに、全然アイデアを出さなくなったBさん」 心当たり、ありませんか? 〇東大卒のエンジニアが「指示待ち人間」になった理由 ある大手銀行に、東大大学院でAIを研究していた優秀なエンジニアがいました。入社時は「銀行のDXを推進する」と意気込んでいた彼。 しかし3年後、彼は完全な「指示待ち人間」になっていました。 何が起きたのか? 入社1年目、彼は画期的なAI

吉田 薫
10月28日読了時間: 6分


ワークライフバランスと法令遵守を混同していませんか?人事担当者が知っておくべき重要な違い
はじめに 企業の人事担当者の方々と話をしていると、ワークライフバランス(WLB)と法令遵守を混同されているケースに頻繁に遭遇します。 たとえば、過去の大きな労働問題が報道されたとき、「WLBの欠如が原因」という解説を目にしたことはありませんか? 実は、この理解は正確ではありません。 そして、この混同が企業に大きなリスクをもたらす可能性があります。 本記事では、WLB推進の専門家として、この重要な違いを解説し、貴社のリスク管理と真の働き方改革に役立つ情報をお届けします。 1. WLBと法令遵守は「別レイヤー」の概念 1-1. 二層構造で理解する 多くの企業が見落としている点があります。それは、 法令遵守とWLBは次元が異なる ということです。 ━━━━━━━━━━━━━━━ 【レイヤー2】ワークライフバランス 多様な働き方の選択肢提供・組織文化の醸成 推奨される取り組み ↑ 【レイヤー1】法令遵守(コンプライアンス) 労働基準法・労働安全衛生法・ハラスメント防止法の遵守 法的義務・違反は罰則対象 ━━━━━━━━━━━━━━━ 1-2. それぞれの

吉田 薫
10月17日読了時間: 6分


「働いて働いて働く」vs ワークライフバランス、あなたが誤解している本当の意味
〇政治家の発言で炎上したワークライフバランス、実は9割の人が勘違いしている ■「働け働け」発言の真の問題点 大物政治家の「働いて働いて働く」発言が物議を醸した。SNSでは賛否両論が飛び交い、「ワークライフバランス(WLB)を否定するのか」「いや、働きたい人の自由だ」と大炎上。 でも、ちょっと待ってほしい。 この議論、そもそも ワークライフバランス(WLB)の意味 を誤解していないだろうか? 〇ワークライフバランス=「働くな」じゃない!勘違いしている人、続出 まず、多くの人が持っているワークライフバランス(WLB)のイメージがこれだ。 • 「定時で帰ろう! 残業は悪!」 • 「頑張りすぎないことが大事」 • 「とにかく休もう、働きすぎはダメ」 • 「若い世代の新しい価値観」 正直に言おう。 これ、全部間違っている。 WLBは「働くな」じゃない。「 選べるようにしよう 」なのだ。 〇本質は「システム設計」にあり ここが最も重要なポイントだ。WLBを理解するには、 2つの層 で考える必要がある。 【第1層

吉田 薫
10月15日読了時間: 5分


「勇者ヒンメル」に学ぶウェルビーイング経営の本質~アニメが示す、次世代リーダーシップの理想形
〇はじめに:なぜ今、フィクションから学ぶのか 「 ウェルビーイング経営 」「 心理的安全性 」「 パーパス経営 」——これらのバズワードが飛び交う現代のビジネスシーン。しかし、実際の職場では「理論は分かるが、どう実践すればいいのか」という声が絶えません。...

吉田 薫
10月2日読了時間: 7分


沈黙の艦隊に学ぶリーダーシップ論~海江田四郎とイーロン・マスクが示す「破壊的変革」の組織マネジメント
映画「沈黙の艦隊」の海江田四郎艦長とイーロン・マスクには、意外な共通点がある。どちらも既存システムを根本から変える「破壊的リーダー」として、組織を驚異的なパフォーマンスに導いている。彼らの手法を分析すると、変革期の組織運営における重要なヒントが見えてくる。...

吉田 薫
9月25日読了時間: 5分


健康経営戦略マップは「右端」から描こう!― 2025年改訂版のポイント①「健康風土の醸成」 ―
健康経営戦略マップは、企業の「健康投資ストーリー」を見える化するためのツールです。 改訂版の特徴は、左端に「健康投資」、右端に「経営方針」が配置されていること。 どうしても左から埋めたくなる私たち日本人ですが、健康経営を「単なる福利厚生」から「経営戦略の一部」へと格上げす...

AKI IMAIZUMI
9月16日読了時間: 4分


映画「8番出口」から学ぶ現代リーダーシップ論
https://www.fashion-press.net/news/131963 〜無限ループから脱出するための「異変感知力」〜 〇はじめに 2025年夏、若者を中心に社会現象となった映画「8番出口」をご覧になっただろうか。原作は2023年にリリースされた同名のインディー...

吉田 薫
9月16日読了時間: 7分


【えっ、そうなの?】2040年の介護がSF映画みたいになるかもしれない件
〇今度の飲み会で絶対に使える、ちょっといい話(ただし国の本気度次第) 🤖 「お疲れさまでした、今日もいい一日でしたね」 想像してみてください。2040年のおばあちゃんの家。 朝起きると、見守りロボットが「おはようございます!昨夜は7時間ぐっすりでしたね」って声をかけてくれ...

吉田 薫
9月11日読了時間: 7分


AI万能論の危険な罠 ~失われつつある「人間の承認責任」~
「ChatGPTに任せておけば大丈夫」「AIが作った資料だから間違いない」「生成AIで効率化すれば人件費削減できる」
企業の会議室で、こんな言葉を耳にすることが増えました。確かに生成AIは素晴らしい技術です。しかし、この「AI万能論」の陰で、私たちは重要なものを見失っていないでしょうか。

吉田 薫
9月5日読了時間: 7分


組織の隠れたリスク:「言い訳嘘つき体質」人材の見分け方と対処法【完全版】
〇はじめに:身近にいる「厄介な同僚」の正体 「あの人はいつも言い訳ばかり」「話が長いのに要点が見えない」「なぜか責任を取らない」――。こうした人物に心当たりはないだろうか。実は、言い訳を頻繁にする人と嘘をつく人の間には、心理学的に深い関連性がある。そして、このタイプの人材が...

吉田 薫
9月4日読了時間: 9分


健康経営につながる1on1とは
健康経営優良法人の中小企業の申請書「3-3-5.心の健康保持・増進に関する取り組み」施策になる1on1(従業員とその上長との1対1の定期的な個別面談)とは 今年も「健康経営優良法人」の申請が始まりました。申請書を読み込んでいると、思わず「ここまで事業場に求められるのか」と感...

AKI IMAIZUMI
8月31日読了時間: 2分


企業が管理職を「無能な上司」にしている!構造改革で最強チームを作ろう
〇「上司ガチャ」の時代を終わらせよう 「また上司ガチャ外れた...」「うちの上司、無能すぎる」 そんな声が社内で聞こえてきませんか?でも待ってください!その「無能上司」、実は私たち企業が作り出しているかもしれません。 今日は、この現代的な課題を明るく解決していく方法をお話し...

吉田 薫
8月26日読了時間: 6分


福山雅治さんの件で見えた、中小企業が今すぐ気をつけるべきこと
〜「お客様接待」の落とし穴と、SNS炎上から会社を守る方法〜 最近話題になっている福山雅治さんとフジテレビの件、皆さんはどう思われましたか?「有名人の下ネタ問題でしょ?」と思った方、ちょっと待ってください。 実はこの問題、どんな会社にも起こりうる「とても怖い話」なんです。特...

吉田 薫
8月20日読了時間: 6分


【夏休み特別企画】史上最悪!ブラック架空組織ランキングTOP10
~古今東西架空組織の労働環境を徹底査定~ 【調査経緯】 夏休み特別企画として実施した「鬼舞辻カンパニー」「鬼殺隊」「湯屋」「調査兵団」への立入検査が大きな反響を呼んだため、古今東西の架空組織を対象とした史上初の「ブラック架空組織ランキング」を作成。フィクションを通じて現実の...

吉田 薫
8月8日読了時間: 11分


【夏休み特別企画】緊急報告書:鬼殺隊への労働基準監督署立入検査結果
~善意の組織に潜む深刻な労働問題~ 調査日時: 大正4年某日(無限城調査の翌週) 調査対象: 一般財団法人鬼殺隊 代表理事: 産屋敷耀哉 調査官: 労働基準監督署特別調査チーム 【調査の経緯】 前回の「鬼舞辻カンパニー」調査において、対抗組織として「鬼殺隊」の存在が...

吉田 薫
8月7日読了時間: 10分
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